[2018.11.30]
iAPへのバージョンアップ
今回はintra-martのバージョンアップについての実例となります。
お客様環境でのサーバ更改に伴い、アプリケーション部分について弊社が過去にスクラッチで開発したintra-mart Web Platform 7.0の既存システムをintra-mart Accel Platform 8.0への対応を担当しました。
アプリケーションの構成
・旧環境
・新環境
新環境では上記のような構成となっており、intra-mart以外にもJDKの更新やOracleのバージョンアップも併せて行い、既存システムから引き続き、前文検索へ対応するためApache Solrを導入しています。
バージョンアップ方式
今回は機能面での変更がないことやワークフロー機能がないこと、短期間での更新作業が必要であったことなどの諸条件を鑑み、互換機能を使用してのバージョンアップ方式を採用しました。
その効果により、インフラを含めて約6ヶ月で新環境への移行が完了しました。
互換機能の利用については、作業期間のメリットと、iAPとしての機能の利用に制限が発生するデメリットもあるため、充分に検討を重ねてお客様へご納得いただいた上での方式採用が肝となります。
遭遇した事象
作業自体はテストが中心となり、事前に検知できないような対応が必要な事象がいくつか発生しました。
特に、JDKの変更により型の扱いが厳密となったために変更前は機能していたところが変更後に動作しなくなった箇所がありました。また、セッション保存時にシリアライズエラーが発生したり、DBオブジェクトのプロパティに後から値を設定している箇所が値の変更が反映されなくなるところがありました。
また、base_urlの変更よる影響もあり、リンクオブジェクトの挙動がおかしくなったり、アンカータグのname指定へのジャンプで他ページに遷移したりといったことも発生しました。
全体を通して
iAPでは権限制御に認可の概念が入ってきていますが、今回のシステムでは諸々の要件によりintra-martの権限制御を利用せずに独自で行っていたため、バージョンアップによる影響は最小限で済み、スムーズな移行ができました。
影響範囲については、ワークフローやintra-martの組織情報等の利用有無によって大幅に変わってくるため、対応作業前のアセスメントが大変重要なウェートを占めることとなります。
弊社では事前のアセスメントにもしっかり対応し、様々な方法によるバージョンアップのご提案が可能です。
intra-mart Accel Platformへのバージョンアップをご検討の際には、ぜひ経験豊富な弊社へお声掛けいただければと思います。